みなさん、はじめまして。
世の中に技術情報を発信する企業（何のことかわからないと思いますが）をやってる、平田悟史といいます。
大学は薬学部でしたが、人がやっていないことをやりたくて、全く畑違いの川崎重工業という会社に入りました。おかげで生物系の新規案件に関わらせてもらうことができ、また社会人入学で大学院へ通わせていただくなど、よい経験をさせてもらったと感謝しています。最後は会社の技術研究所で、木くずから電気と熱を作る装置を開発し、これを売るための社内ベンチャーを担当していました。
その後、産業技術総合研究所という国立研究所から声をかけていただき、15年間お世話になりました。そして定年まで1年を残した2020年に退職して会社を立ち上げて、1年半が過ぎたところです。

いま主に扱っているテーマは、グルテンフリーで、グルテンフリーに関する技術情報を、ウェブなどを通じて発信しています。ところで、みなさん、グルテンフリーは聞いたことがあると思いますが実践したことはありますか。小麦などに含まれているグルテンという成分がからだによくないので、これを摂らないようにする食事法のことです。日本では食べ物に制限のあるダイエット法と思っている方が多いようですが、欧米では、自分の健康のためにグルテンフリーを選んでいる人が結構いるんですよ。
グルテンが関わっている病気はたくさんあり、グルテンを抜くことで症状が改善する人が多いのにもかかわらず、日本ではそのことがあまり知られておらず、ほとんどが対症療法です。お腹が痛いと健胃整腸薬、頭が痛いと頭痛薬、関節痛には湿布薬、疲れたらビタミン剤など。対症療法では、症状はいつまでもよくならず、薬を飲み続けなければいけません。

会社勤めをファーストステージ、研究所勤めをセカンドステージとしたら、いまはサードステージです。ファーストステージもセカンドステージも、人にも運にも恵まれましたが、いろいろな経緯もあり、必ずしも自分がやりたいことができたわけではありません。サードステージは、自分が心からやりたいと思うことをしたいとの考えから、会社を作りました。

専門は何ですか、と聞かれると困るのですが、微細藻類、バイオマスエネルギー利用、地球環境、グルテンフリー、ナノセルロースといったところです。第一人者でも何でもありませんが、講演に呼ばれたり、本を書いたり、大学で講義をしているので、聞かれたときは、一応、専門ということにしています。（本当の専門の方、ごめんなさい。）

わたしは自分の考え方を人に押し付けるつもりはありません。ただエビデンスに基づいて論理的にていねいに説明することで、共感してもらえる努力はしたいと思います。
今回の機会を通じて、さまざまな世代、経歴、考えの方々と交流できることを、楽しみにしています。また私の知識や経験が、もし誰かの役に立つのであれば、とても嬉しく思います。